ミャンマーに情報処理技術者試験?

9月29日に情報処理技術者試験のアジア拡大版、ITPEC Examination、IPA(情報処理推進機構)の情報処理技術者試験のアジア展開バージョンの紹介セミナーがOASさんという日本のシステム開発会社とJICAの協賛で開催されました。

ITPEC(ITプロフェッショナル試験協議会)

ITPECはアジアの加盟国の間で共通のIT系の資格を提供し、現在、フィリピン、タイ、ベトナム、ミャンマー、マレーシア、モンゴル、バングラデシュの7か国が加盟しています。
ただ、日本の情報処理技術者試験(情試)になじみがある私からすると、情試の英語版に見えてしまいます。
ミャンマーでも情試があるのかと、恥ずかしながらこのセミナーを機に知りましたが、ITパスポートと基本情報、応用情報技術者試験の3種類のみで、しかも受験者は延べ300名程度とまだまだ規模の小さい状況です。今後広めるためのセミナーなのでしょうが、なかなか難しい状況だと思います。

受講の感想

セミナーを受けて率直に、それらの資格を如何にエンジニアに資格取得のメリットがあるかを伝えることが重要な気がしました。

日本人は標準的な知識や技術を身につけることで、自身の成長につながり、いずれ資格取得のメリットを感じられるだろうと思ったり、IPAの資格をとるのはエンジニアの常識的な位置づけになっていることも、IPA資格の需要が大きく、かつ継続している理由だと思っています。

ミャンマーや東南アジアの国では、当然ながらITPECの資格は一般化されてないため、まずはエンジニアに、当該資格の重要性を理解してもらう必要があります。
このためには、まず企業に資格保有者を雇用する事のメリットを感じてもらう必要がありますが、大手日系企業は既に理解しているともいますが、日系でもベンチャーやミャンマー地元企業はほとんど理解していないのが現実だと思います。
日系企業にどういった技術者を雇用したいかをアンケートする事は重要で、私も任務の1つとしてICTTIから実施しようと考えていました。
しかし、それ以上に、ミャンマーの地元企業を対象に、各業務内容と資格の関連度合を調査し、関連度合いに応じた資格のメリットを明確にすることがなければ、受験者拡大は難しいのではないかと思いました。