中国へは何度か行ったことがあるが、それはいわゆる沿岸部であり、内陸には行ったことはない。憂愁のシルクロード列車紀行的な旅にも憧れはあるが、今回の目的はキルギスへの国境越えである。
国境の選択
キルギスに通じる国境は2か所あるそうだ。
1つは、イルケシュタム(伊尔克什坦)で一般的なルートでカシュガルから週1本はキルギスのオシュという街(国境から約250km)まで国際バスもある国境。情報もそれなりにあり、以下のサイトがすごく参考になった。
もう1つは、トルガルト峠(图噜噶尔特山口)越え。このルートは西遊記で三蔵法師が通ったルートに近いそうだ。ただし、メジャー(旅行的には超レアルートだが)なイルケシュタムと違い、情報もほとんどない。少ない情報の中に白タクを含め、交通機関はなく車のチャーターが必要、そこまでの道路の通行にはパーミッションが必要とのこと。ただ、この情報も最新ではないようなので不安は付きまとう。
僕にはバックパッカーのような時間もないので、カシュガルで情報集める気力も正直なかった。このため、車をチャータして行くトルガルト峠を通る路を選んだ。くだらない話ではあるが、公共交通機関があるのに車をチャーターするのは気が引けてしまうのも、理由の一つである。
手配について
日本から中国の旅行の手配をするのには、現地の旅行会社を利用するのが最もリーズナブル。ただ、中国語ができない僕は、日本語が通じる旅行会社に依頼するしかなかった。
インターネットの検索だけで見つけた旅行会社なので信用もなにも分からないし、正直、直接お会いしたことのない担当者とメールだけでのやり取りは不安であった。ただ、こちらの迷い、(イルケシュタムとトルガルトなど)については、比較して説明してくれるなど、徐々に安心できるようになった。
結局、カシュガルからトルガルト峠まで車一台、日本語ガイド付き、トルガルト峠からキルギスのナルイン(国境から約200km)までの車一台で、パーミッション取得手数料などすべて込みで約650ドルで依頼することになった。これは、ちょっと高めと言うのもあり1人だと割高であるが、4人でもほぼ同額なので人数が集まれば気にならない価格であろう。