ミャンマー進出IT企業

日本のIT企業はミャンマーに進出したくても、政権の不安定さや外国企業への進出の各種優遇策が中国やベトナムに比べて弱いこともあり、まだまだ躊躇しているところも多い様です。ネット環境の悪さと不動産価格(オフィス賃料)の過剰な高さも、阻害要因になっていますが。

もちろん、4年前の民主化スタート以降進出した企業もありますが、その多くの企業の悩みが、人材の確保です。

ミャンマーの最低賃金は1日350円くらいで1か月で1万円にも満たないので、日本企業からすると労働コスト的にも最高によく、ミャンマー人も真面目なので、雇用がうまくいけば、最高のオフショア開発拠点になるのですが、それが思うようにいっていない企業が多いのです。

なぜか?

別に調査も分析もしたわけではないのですが、何社かの社長や責任者に聞いたところ、IT業界では即戦力に人材がいないことと、人材を育成しても簡単にやめてしまうことにあるようです。
ミャンマーの大学でのコンピュータ系学科では、プログラミングにしてもネットワーク構築にしても、ほとんどが教科書での学習だけで、コンピュータを使った実習を行っていないようです。このため、優秀な大卒学生を雇用できても、多くは社内研修が必要になります。せっかく低賃金を目的に進出しても研修まではやれない企業がほとんどですし、研修できたとしてもそこそこのプログラミンがができて、日本語や英語ができると、人材ブローカーに狙われ、目先の高給に惹かれ辞めてしまう社員も多いそうです。

※NTTデータミャンマーさんの取り組みはこちら

このようなことから、ミャンマーのIT企業は発展途上と言えますが、安定しないこの時代に頑張っている企業には、成功してもらいたいという気持ちでいっぱいです。